平成21年5月21日から始まる裁判員制度。今年11月28日、裁判員候補者名簿の発送が開始されたが、専用の受付窓口には問い合わせが殺到。そのほとんどが「どうしたら辞退できるのか」というものだったという。
裁判員制度をかいつまんで解説すると、20歳以上の一般国民が裁判員として刑事裁判に参加する制度だ。裁判員の選出は無作為であるため、希望するしないに関わらず選ばれてしまう。裁判員に選ばれた場合には、基本的に辞退することはできない。
しかし、法律や政令で定められた辞退理由に沿っていれば、辞退することが可能。主な辞退理由としては、70歳以上の人、学生、重い病気やけがをしている人、単身赴任などで管轄内の裁判所から遠いところに住んでいる、などが挙げられる。
すでにアメリカや韓国などで導入されている制度だが、日本においてはまだ認知度が低いと言わざるを得ない。また、裁判員になるとどのようなことをしなければならないのか理解されていないため、不安になっている国民は数多い。これが辞退の問い合わせにもつながっている要因だろう。もう少しPRが必要なのではないだろうか。
裁判員制度を疑似体験できるニンテンドーDS用ソフト「もしも!?裁判員に選ばれたら・・・」。価格は5040円。裁判員に選ばれる前に予習ができる。 |
このような状況の中、裁判員制度について楽しく学べるゲームソフトが登場。タカラトミーが発売するニンテンドーDS用ソフト「もしも!?裁判員に選ばれたら・・・」だ。
このゲームは、裁判員候補者に選ばれるところから始まり、実際に裁判に立ち会い、判決を下すところまでを疑似体験することができる。監修は弁護士の四宮啓氏。
ポイント、ポイントで詳しい解説が表示されるので、裁判員制度がどのような仕組みなのか、そして自分が選ばれた際にどのように進んでいくのかが理解できる。また、裁判の傍聴や評議の結果、正しい判決を導くための勉強にもなる。
裁判員制度に関する書籍などは数多くあるが、何となく手に取りづらいと思っている人は、このゲームソフトで勉強してみるのもいいだろう。もしかしたら、自分が裁判員に選ばれるのが待ち遠しくなるかもしれないぞ!!
(三浦 一紀)