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ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える

スマートテクノロジーに
日本の経営者は及び腰

――世界10ヵ国のCxO調査で分かったこと

安間 裕 [アバナード株式会社 代表取締役]
【第21回】 2016年9月5日
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働き方改革を
日本の分業組織が阻む

 ところが、日本企業がこういった仕組みの検討をしようとすると、「会計システム? うちは営業部門だから、担当じゃない。経理とITに任せて」とか、「社内ポータル?それ、総務か人事の仕事だね」といった形で、なかなか前に進みません。

 日本の分業制によるボトムアップは、もちろんよいところも沢山あります。しかしながら、「水平統合」がもたらすデジタルイノベーションには、組織を超えた意思決定が必須であり、それに対しては阻害要因となっているのではないかと思います。

 日本企業でも、トップが強い意志を持っている会社やITが力を持っている会社は、こういった横断的な改革に対して推進力があり、どんどんデジタル革命を進めています。一般論として日本は、この推進力が欧米に比べて弱く、このことがデジタル革命の周回遅れを生んでいる一因なのではと感じています。

 今回の調査の回答に、スマートテクノロジーの活用によって、「売上の拡大やカスタマーエクスペリエンスの向上など、そのメリットを享受している」というものがありました。

 次回は、先般、アバナードのグローバルが、サイトコアというデジタルマーケティング専門ソフト大手企業と共同で行った「カスタマーエクスペリエンスがもたらす財務価値に関する調査」(The financial benefits improved customer experience delivers)について、書いてみたいと思います。

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安間 裕
[アバナード株式会社 代表取締役]

団体系保険会社、外資系商社を経て、1998年にアクセンチュアに入社。その後外資系広告代理店を経て2001年に再度アクセンチュアに入社、アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズの設立に携わり2002年8月に同社代表取締役社長に就任。2009年アクセンチュア執行役員アウトソーシング本部長、2010年執行役員ビジネスプロセス・アウトソーシング統括本部長を歴任。副社長としてフューチャーアーキテクトの経営に携わった後、2014年4月にアバナードに入社。1982年明治大学文学部文学科フランス文学専攻卒。1959年生まれ。

ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える

IT業界のフロントランナーである筆者が、日本企業の経営やビジネスの最前線で働く人々に向けておくる連載第2弾。昨今のITで起きていることを、いわゆる「Buzz Word(はやり言葉)」としてではなくビジネスの言葉で解説。客観的データを基にした冷静な分析で、今日から仕事への意識を変えられるヒントを提供する。

「ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える」

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