●職場のガバナンス欠如

「目標が曖昧なので何をすべきかが見えてこないため」(35歳・男性/技術系/岐阜県)、「何かあるごとにルールばかり次々に増えていって初めのうちは守らなきゃって思えるけど年数重ねるごとに嫌になってくる」(35歳・男性/技術系/愛知県)、「親族、初期組に役職が偏り、かつその親族の顔が強いため、別部署にまで影響を与える」(38歳・男性/技術系/福岡県)、「(職場で)PDCAサイクルが全く回っていない」(39歳・男性/技術系/愛媛県)、「規則や組織など変な変更が多いから、やる気が出ない」(40歳・男性/営業系/大阪府)、「人材がいない。そんな中、毎期組織替えをして仕事の方向性が定まらない」(45歳・男性/技術系/兵庫県)

●上司に対する不満

「社長や上司によるパワハラがあるから。上司が経費精算などの日しか来ない」(46歳・女性/事務系/東京都)、「上司のやる気のない態度が職場全体の雰囲気を下げており、士気も低下している」(28歳・男性/技術系/埼玉県)、「職場内で仕事の量が違いすぎ、上司のハラスメントなどがある」(37歳・男性/技術系/神奈川県)

 なるほど、確かにこんな職場では働く気が起きそうにない。深刻なのは「目標が曖昧」「規則や組織の変な変更」など、一部署だけの問題にとどまらず、経営の迷走を想起させる回答も目立つことだ。会社そのものに問題があるならば、職場の雰囲気改善は容易ではなかろう。こうした回答を見ると、人間関係や職場の雰囲気が社員のモチベーションに与える影響は、やはりことのほか大きそうだ。

若手、中堅、シニア
それぞれが溜め込む不満のマグマ

 もう1つ注目しておきたいのは、回答者200人の年齢構成である。最も多かった年代は、30~39歳と40~49歳のいわゆる中堅世代で、全体の68%を占めた。会社のことを最も真剣に考える働き盛りの世代なだけに、やる気を感じる人、感じない人双方のボリュームゾーンを彼らが占めていることは頷けるところだ。この年代でやる気が出ない人の数は、出る人の1.5倍程度となっている。

 それに対して、やる気が出る人と比べて出ない人の数がかなり多かったのが、20~29歳の若年層(2.4倍)と、50代以上のシニア層(2.6倍)である。これは日本企業の中に、将来会社を担う戦力となるべき若手と、若手・中堅の指南役となるべきシニア層に対する人材活用・モチベーションアップの仕組みが乏しいことを、端的に表している結果と言えそうだ。

 今の企業社会では、30代、40代の中堅世代は誰からもサポートを受けられず、ひたすら最前線で成果を出すことだけが求められる「貧乏クジ世代」と揶揄されている。中堅世代のストレス・不満を緩和する策の1つとしても、若手やシニアの活用は重要課題だが、それには彼らのモチベーションを上げなくてはいけない。すべての世代を融合させ、共に活性化させることが急務であるという課題も、このアンケート結果は教えてくれる。