週休3日制導入後のヤフー社員は、大まかに言って、かつて5日でこなしていた仕事を、4日でこなさなければいけなくなり、その為の工夫と本人の能力の伸長が必要になる。計算上、25%の能力アップが必要だが、これは十分可能な目標だろう。そして重要なことは、多くの人にとって、与えられなければ目指そうとしない目標にちがいない。

 加えて言うなら、筆者は決して強制的労働強化を支持しないが、週4日労働で自らの能率を上げた社員は、3日の休日においても、会社に貢献しようと思うに違いない。そして、会社に貢献することと、余暇を余計に楽しむことが十分両立するに違いない。

 ケインズは、かつて「我が孫たちの経済的可能性」を論じて、生産性の向上によって彼の孫世代がごくわずかな日数の労働で十分暮らせて、文化的に生きる世界を想像したが、結果から見て、その世界は実現していない。しかし、少なくとも物質的生産性は彼の時代と比較して何倍にも改善している。

 それでは、彼の孫世代である我々が時間的・精神的に十分豊かでないのは、たぶん個々人が〆切を最大限に活用していないからだ。付け加えると、〆切を与えつつ他人を利用することは、資本主義の本質の(全部とまでは言わないが、重要な)一部なのだろう。たぶん、資本家と経営者が休日を強制的かつ計画的に増やしていたなら、ケインズが夢想した将来像はかなりの程度実現したのではなかろうか。だが、彼らは、自分たちの労働者に対するコントロールを弱化させないことと、目先の利益を増やすことを選んだ。

 ともかく、週休2日制から週休3日制への移行は、個々の社員の生産性を上げるに違いない。経営的には、これをどう利用するかが問題だ。

「週3日」の使い方で
社員間に大きな差が付く!

 真剣に週4日働いて、脳のバックグラウンドに課題を送り込んで、残りの3日で真の生産性のために「力一杯」気分転換する。この生活パターンがヤフー及びヤフー社員の生産性を高めることは疑いないように筆者は思うが、社員が自分にとって自由に使える週3日をどう使うかは大きな問題だ。