人口が増え続けるには仕事がなければならない。この点でも福岡は非常に魅力的だ。福岡市は元々商業の街としてサービス業が盛んであるうえ、最近はIT企業を中心に毎年50社の企業誘致に成功。また、北九州エリアは小倉の工業地帯のみならず、日産、トヨタといった錚々たる自動車メーカーの工場が集積している。

 こうした“仕事がある”という安心感が若者のIターンやUターンを加速させているようで、福岡市の行っている移住イベント「福岡クリエイティブキャンプ2015」では31名が移住転職を決めた。しかもそのうち52%が30代前半だったという。

 福岡は実際働き始めても通勤が便利。福岡・北九州大都市圏の通勤・通学時間(平日片道)は34.5分で7大都市圏1位(2011年社会生活基本調査)。福岡市の隣の隣にある篠栗町在住の女性は、「JRを使えば30分程度で博多駅近くのオフィスに着く」そうで、周辺市町村に住んでも長距離通勤のストレスはない。

北九州市はかつて日本有数の工業の街だった

 福岡市が若者の移住者を増やす一方、人口減少の最中でシニア世代から「移住したい地方」に選ばれた北九州市の魅力はどこにあるのか。

 北九州市はかつて製鉄で栄えた時代に整備されたインフラが功を奏し、医療機関の数が日本トップクラス、介護施設の数も多く、安心感が高い。さらにこれが北九州ならではと言えるのが、20年ほど前からシニア世代を意識した街づくりにシフトし、中高年の再雇用や活用に積極的な点。シニア世代が生涯現役でいられるよう、市が50歳以上を対象に「生涯現役夢追塾」という講座まで開き、シニアリーダーシップの育成にも取り組んでいる。

知られざる福岡の“食の真実”
福岡県民は「屋台」で飲み会しない

福岡のもつ鍋は絶品

 福岡市は「福岡クリエイティブキャンプ」、北九州市は「北九州ライフ」といった移住イベントを実施し、県も「ふくおか住みたか会員」を募集するなど移住者を呼び込む取り組みをしているが、「住みやすさ」だけをアピールされただけで人は集まらない。福岡が移住地として選ばれるのはやはり、街に魅力があるからだ。

 福岡といえば、「食」は絶対に外せない。博多ラーメン、もつ鍋、水炊き、明太子…など挙げればキリがないが、意外にも焼鳥屋の数が全国1位など、まだまだ本州に知れ渡っていない福岡の“食の真実”もある。

 地元の人が最も推すものの1つが「新鮮な魚」だ。