さらに「周浩氏を含めた一部のエコノミストは、国内経済の好転によって、中国中央銀行(中国人民銀行)は当面、利下げやその他の強力な金融緩和策を採らないはずだ、と考えている。こうした政策は経済成長を助けるが、本来過熱気味の不動産、債券市場の投機的な行動に刺激を与え、加えて、高負債、生産能力過剰問題を激化させる」と報じた。

 英『フィナンシャル・タイムズ』は、「中国の8月の経済指標は政策決定者を一息つかせた」という見出しで次のように報じている。

「中国の経済成長が8月に速度を上げたことによって、政策決定者が受けていた刺激策の強化による圧力が緩和され、中国経済の影響で世界経済の成長は大幅に鈍化し、巻き添えを食うという懸念を軽減した。(中略)13日に発表されたデータは、これまで言われていた、上半期新記録を樹立した信用取引の伸び、インフラ整備投資の伸びが、既に中国が6.5%~7%という国内総生産(GDP)成長率の目標を実現するということを確実にするものだった」

 米誌『フォーチュン』のウェブサイトは14日、「中国の輸出量激増は経済の暖かさ回復を予言しているかも知れない」という見出しで次のように報じた。「最も前向きの徴候は輸出高の増大である。これはさらに、中国経済の将来性に対する楽観論に支持を与え、同時に中国の消費需要が確実に上昇することを明らかにしている。こうしたトレンドは、最近の一連の工業や消費経済調査からも明らかである」

慎重な中国国内世論

 これらに対して、中国国内のメディアは概して慎重である。例えば、権威があるとされている『財新ネット』は「8月の経済指標は全体的に予想を上回っているが、やはり不確実要素が存在し、経済は依然として、下向き圧力に直面している」と報じている。

 筆者としては、確かに欧米メディアが楽観的になるだけのことはあると思われるいくつかの統計データを、ここに紹介しておきたい。

 投資からみると、前8ヵ月の固定資産投資は前年同期比連続下落のトレンドが止まり、前期比でも持ち直している。前述のように、1~8月の全国固定資産投資(農家を含まない)は名目で前年同期比8.1%の伸びを示し、1~7月と比べて横ばいを保った。これ以前は4ヵ月連続で下降していた。同時に、民間固定資産投資は年初来初めて前年同期比横ばいとなり、連続7ヵ月の下降トレンドに終止符を打った。