たとえば、車の運転でブレーキを踏む際は足の親指に力が入るはずです。手の指も同様で、箸を持つ時、親指に力を入れると箸の動きが止まってしまうため、ただ添えるようにしているでしょう。
あるいは、昔の人は草鞋や下駄を履いていましたが、どちらも鼻緒に親指と中指を挟むようになっているはずです。この形だと親指の動きが抑制されるため、自然と中指のラインに力が通るようになっています。
こうした点をふまえれば、親指で地面を蹴るようにして走ることは、走りながらブレーキをかけ続ける、つまり、体に負荷をかけ「ケガしてください」と言わんばかりの行為なのだとわかるのではないでしょうか?
両手で足の中指を押すと、
ラクに歩ける!
中指のラインを意識して歩くと、親指の踏ん張りがきかない分、自然に前傾姿勢になりながら前に進んでいくことになります。前傾姿勢になれば体幹の重さを存分に活かせますから、体に負荷をかけずにラクに歩けます。
要するに、通常のウォーキングでは体の重さがほとんど活かせていない。いや、活かせていないどころか、踏ん張って歩くことで、逆に両脚で重たい体を運んでいるような不効率な動きをしているのです。