なぜなら、このまま放置し、時間が経過するほど、二人の関係は深まっていくからです。そして、近い将来、妻が大樹さんよりその男性を選んでしまう危険をはらんでいました。本当にそうなってしまったら、もはや手遅れ。「早いところ、話をつけるように」と私はアドバイスしました。しかし大樹さんはこういって、尻込みしたのです。

「実は、例の写真を見たとき、瞬間湯沸かし器のようにカッとなったんです。頭のてっぺんに一瞬で血が上り、その勢いで妻に電話しようと、携帯をカバンから取り出しました」

 しかし、大樹さんは電話をする寸前で思いとどまったそう。自問自答した結果、大樹さんは妻にはこの件について一切何も言わず、自分の胸にだけ、こっそりとしまっておくことに決めたのです。

「他の男と比べて魅力的なのか、妻の永遠のパートナーとして、本当にふさわしいのか。僕には自信がありませんでした。妻は過去にたくさん男性を知っているかもしれませんが、僕は妻しか知らないんです」と自分の自信のなさについて、こう言葉にします。

 もし、大樹さんが妻に写真を突き付けようものなら修羅場になることは避けられないでしょう。残念ながら、そのときの大樹さんには、「俺とそのオトコ、どっちを選ぶんだ」と二択を迫るほどの覚悟がなかったのです。

交際中から音信不通や
デートのドタキャンも

「いくら妻がそのオトコにハマっていたとしても、それは一時的なこと。僕は彼女の夫なんです。最後の最後は自分のところに戻ってきてくれる」と楽観視してました。

 大樹さんは妻を信じて疑いませんでした。最低限のモラルと常識ぐらいは持ち合わせているはずだ、と。

 ただ、大樹さんは妻に対して真剣に向き合ってきたのでしょうか?妻に問いただすことができないのは、大樹さんがただ強がっているだけではないか。私はそう首をかしげざるを得なかったのですが、同時に大樹さんが下、妻が上という上下関係があるのではないかと勘付いたのです。

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