もともと、韓国人は在日も含め教育に熱心である。日本の一流企業に就職している人々も多い。日本では労働人口が減少しつつあり、専門性や技能のある外国人の受け入れを増やそうという動きが広まっている。そうした時に、日本人に最も近く、今後ますます日本社会に溶け込もうとしている在日韓国人を真っ先に日本社会が歓迎しないというのは理に合わないことのように思う。今後日本が国際社会でより活発に活動していく上でも貴重な人材を提供してくれよう。

在日韓国人差別すら解決できないで
外国人受け入れ問題を進められるか

 私は、外務省勤務当時、外国人の受け入れを担当する課長をしていたことがあり、技能労働者の研修制度の立ち上げに関与していた。現在、この技能労働者制度にいろいろ問題があると指摘されているが、もともと私が主張していたのは、日本にはこうした技能労働者の受け入れ制度が確立しておらず、将来人口減少の中で急に外国人労働者を受け入れざるを得なくなると、問題が多く発生する恐れがあるので、人数をコントロールしやすい仕組みを作り、試行錯誤しつつ制度の整備を図るべきだ、という点である。今問題があると騒いでいる人がいれば、今まで何をやってきたのか、と言いたくなる。

 日本は今、人口減少で将来への不安を抱えている。日本は今後人口問題をどう考えていくのか。特殊出生率を改善していくのに越したことはないが、現代のわれわれの生活パターンからすると、それほど大きく改善はしないであろう。とすれば、外国人の受け入れを増やし、活力のある社会を維持していくのか、それとも小さいながらも幸せな国に変貌していくのか。外国人を受け入れるとすれば、それはいかなる外国人か。

 そうした問題を考えるとき、まず、在日韓国人に対する差別――法的・制度的にはなくなっても実質的に残るものも含む――すら解決できないようでは、将来の外国人受け入れの仕組みを考えることさえ難しいのではないか、と思われてならない。

 現在の在日韓国人はどっちつかずかずの状況で、日本からも韓国からも叩かれる存在になっている。しかし、別の視点から見れば、在日韓国人は日本人的側面も韓国人的側面も合わせ持った人々である。むしろ、日韓の橋渡し役として日韓関係の増進に貢献しうるのである。在日韓国人にはそうした役割を果たしてもらうことが日本にとっても韓国にとってもメリットとなるのである。

 在日韓国人の立場について、日本人が過去の偏見や日韓の政治関係を一旦捨てて、改めて客観的に見直す時期に来ているのではないか。