10月4日には「不動産価格を釣り上げて暴利をむさぼることをもくろみ、デマを流し、消費者に不動産購入を煽るデベロッパーや不動産仲介業者計45社」を列挙したブラックリストが、住宅と都市・農村建設部(住建部)より発表された。

 10月11日、深セン市警察は「不動産コントロール政策で投資家が飛び降り自殺」とのデマを流したとして、容疑者3人を刑事拘留した。10月12日、中央官庁住宅建設部が杭州、深センの不動産市場に関するデマの拡散事件を通達し、不動産市場の秩序を乱す違法・ルール違反行為を、法令法規に照らして厳しく処分することを各地に求めた。中央銀行は、大手国有銀行5行と民営銀行12行のトップを招集し、不動産コントロールに関する会議の方針を伝えた。

 昨年7月の株式市場暴落後の「市場救済」行動と同じく、今回の不動産コントロールもまた一つの政治キャンペーンとなってしまい、地方政府が全面的に緊急非常態勢を取っている。

 どうしてこのようなことになってしまったのか。

 ネット上では、ある噂が飛び交っている。それは、ある指導者が「不動産価格がコントロールできなくなることを非常に心配している。もし不動産価格がコントロールできなくなったら、責任を追及しなければならない」という指示を下したというものだ。

 この噂は、10月14日に一部実証された。政府系メディアの『澎湃ニュース』のその日の報道によると、住建部のある官僚が取材を受けた際、「これまでのコントロール措置は、すべて国務院が直接政策を発表したが、今回の不動産コントロール政策は中央指導者が自ら指示を下したため、そのコントロールの重点はこれまでと少し異なる」と話した。

 中国において、「中央」とは実に曖昧な言葉である。広義の「中央」とは、国務院を含む中央政府だが、狭義の「中央」なら、共産党中央のみを指している。「中央指導者が自ら下した指示」とは、どの中央指導者を指すのかは言わずとも、習近平総書記と想像できる。

 そのため、今後少なくとも数ヵ月の間は、各地の不動産価格が徐々に下落することは予想できる。ことここに及べば、不動産価格を引き上げようとするいかなる人間も太刀打ちできないだろう。