このひと工夫で、上司に刺さる!

 例えば、次のように書き換える。

【改善前】
<目標とする営業成績は売上3億円である>
<このために、2つの改善策に集中する>
・大口の顧客には、先輩社員に協力してもらって価格交渉し、販売単価を上げる
・中堅の顧客には、関連商品も併せて提案し、販売数を伸ばす



【改善後】
<目標とする営業成績は売上3億円である>
<このために、2つの改善策に集中する>
・大口の顧客には、山田さんに協力してもらって価格交渉し、販売単価を上げる
・中堅の顧客には、「ダイヤモンド・メーカー」も併せて提案し、販売数を伸ばす

「先輩社員」という一般名詞を「山田さん」という固有名詞に変える。そうすることで、「山田さん」と伝えられたときに、上司は山田さんに対する頭の中に蓄積されている情報も一緒に処理してくれる。

「山田は交渉がタフだから、山田が同席してくれるなら、実現しそうだな」などと、より具体的なイメージも湧くようになる。

 また、「関連商品」という一般名詞を「ダイヤモンド・メーカー」という具体的な商品名に変える。上司は自社商品である「ダイヤモンド・メーカー」に対する事前知識があるから、事前知識を活かして「ダイヤモンド・メーカーは彼のスキルだとまだ売りにくいから別の商品のほうがいいな」と軌道修正を薦めるなど、具体的なアドバイスをしてくれるかもしれない。

 このように固有名詞を使うことで、短い言葉にもかかわらず、相手は瞬時に具体的なイメージができるようになる。議論も弾むだろう。結果、上司により刺さる箇条書きになるのである。