テレビゲームと聞くと「子どもや男性があそぶもの」と考える人は、まだ多いかもしれない。だが最近は女性でも遊べるゲームも増えている。

 たとえば、「信長の野望」など硬派な歴史シリーズで知られるコーエーテクモゲームスは、女性がバーチャルな恋愛を楽しむネオロマンスシリーズなどを発売し、女性ユーザーを少しずつ増やし続けている。そのコーエーテクモが、同社の強みを生かした「女性でも遊べる歴史ゲーム」ということで発売したのが、「維新の嵐 疾風龍馬伝」(ニンテンドーDS用)だという。この「維新の嵐 疾風龍馬伝」の魅力について、制作プロデューサーの北見健氏と同社女子社員に話を聞いた。

北見氏とコーエーの女性社員

筆者(石島):坂本龍馬といえば、2010年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」も大変な人気でした。主役の福山雅治さんはたいへん素敵な龍馬を演じていらしたと評判ですが、北見さんは龍馬の魅力をどのあたりに感じておられますか?

北見:一介の脱藩浪人が、力ではなく言葉で日本を動かしながらも、はかなくも散っていったところでしょうか。身分の壁を越えて様々な偉業を成し遂げていくっていうのはかっこいいですよね。

石島:男性から見ても龍馬は魅力的なキャラクターなのですね。でも、「龍馬伝」の“福山龍馬”が大変魅力的だったためか、私の周りでは女性の人気も高かったように感じます。私の義母も“福山龍馬”の大ファンで、私が全く「龍馬伝」を見ていなかったと知るや、たいへん不機嫌になりました。少しくらい見ておけばよかった、と反省しきりです。

北見:そうですね。私の周りでも「龍馬伝」のファンは多かったです。夏休みに高知県まで実際に旅行した女子社員もいたようです。そのせいか、「維新の嵐 疾風龍馬伝」を遊んでくれている人が多いので、すごくうれしいですね。

石島:分からないことがあっても、プロデューサーと同じ会社だと直接聞くことができて便利ですね。・・・

北見:本当にそうですね(笑)。彼女たちは高知に旅行へ行く計画も立てていたようで、高知の生き方なども質問されました。実は「維新の嵐 疾風龍馬伝」は、ゲームを進めていくと龍馬ゆかりの場所なども紹介されるのですが、ひととおりゲームをクリアすると「龍馬旅行用ハンドブック」にもなるのです。

石島:なるほど、ゆかりの場所の紹介とアクセス方法などが載っていて、便利ですね。

北見:自分が遊んだ回想録なども見ながら旅行すると、面白さが増すと思いますよ。遊んだ後も自分だけの「疾風龍馬伝」の思い出を作ってもらえればうれしいですね。

湯田春子さん(総務部)
やっぱり坂本龍馬が好きですね! 普段はおおらかで優しい青年だけど、日本の未来を思って何をするべきかを真剣に考え、対立している人たちを説得でまとめていく姿がかっこいい! かと思えば、乙女ねーさんには頭が上がらない…なんてかわいい部分もあるし(笑) 「疾風龍馬伝」を遊びながら、名前だけは何となく知っていた歴史上の人物が身近に感じられたのもよかったです。その人の考え方や立場も、小説を読む感覚ですんなり頭に入ってきました。