亮さんの悩みの種は当然のことながら、妻と男との関係。亮さんは居ても立ってもいられず、妻に男と会わせるよう頼んだそうです。そして隣町のファミレスで三者が一堂に会しました。妻は下を向き、黙りこくったまま、ほとんど一言も話さず…一方の男は男で「他にも女はいるんだよ。彼女(妻)はそのなかの1人に過ぎない」と平然とカミングアウトする始末。

 亮さんは2人の無責任な態度を目の当りにし、開いた口がふさがらず、呆れ果てました。せっかく気持ちを整理するべく、わざわざ直談判の場を設けたのに、完全に逆効果。そのせいで亮さんの心理状態はむしろ悪化の一途をたどっていきました。

 亮さんはいっそのこと、妻を捨てて、完全に縁を切り、一切連絡を取らないようにした方がだいぶ気楽だったでしょう。しかし、亮さんの娘はまだ10歳でかわいい盛りですし、妻は男に遊ばれたせいで傷ついており、放っておくわけにはいかず、結局のところ、亮さんのなかに「離婚」という選択肢は存在しなかったのです。

 妻のことを許せないのに、離婚もしないという玉虫色の決着をせざるを得ず、離婚したいけれどできないというジレンマは、ますます亮さんの心を蝕んでいったのです。亮さんは行き場のない怒りを鎮めるため、どんどん酒に頼るようになり、太陽が昇ってもベットから起き上がることもままならず、出社できないという日々が続きました。最終的には会社から解雇を通告され、会社員としての地位、今まで築いてきた人脈、そして安定した収入を失う羽目に。

 亮さんが私のところに相談しに来たとき、ガリガリに痩せ細った異常な体型だったので心配したのですが、後日の報告では、ようやく深夜の飲酒を断ち切ることができたとのこと。とはいえ亮さんが気持ちを落ち着け、もう一度やる気を取り戻した上で再就職活動に取り組み、そして妻との間の信頼関係を再構築するのは、まだまだ時間がかかりそうです。

趣味サークルで女性と親密に
妻にバレても関係を続け…

 次に2人目の男性が「死ぬほどつらい」理由は“秘密”です。

「死にたいような思いで暮らしていたところ、露木先生のブログを拝見しました。相談させていただけませんか?」と藁にもすがる感じでメールをくれたのは海藤聡さん(46歳)。聡さん夫婦は結婚13年目で18歳の息子さんとの3人暮らし。何が聡さんを死にたくなるほど追い込んでいたのでしょうか?聡さんの場合、最初は身から出た錆でした。

>>(下)に続く

>>後編『不倫、秘密、借金…「もう死にたい」追い詰められた夫の実録(下)』を読む