◆図1 米国大統領選有権者の投票動向

©本川裕 ダイヤモンド社 禁無断転載
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 前回大統領選の民主・共和両候補への投票率からの変化は、例えば、母数の多い白人とアジア系では重みが大きく異なる。そこで、図2では、この変化を加重平均し、前回と比較して、各属性の投票がどれくらいトランプ候補の方に有利に働いたか、それともクリントン候補の方に有利に働いたかを整理した。

 このように整理したデータを読み解いて見ると、まず、個別の属性ごとには、以下のような要因がトランプ候補の勝利につながったと考えられる。

①性別
 男性はトランプ優位、女性はクリントン優位という投票結果だったが、変化を見ると、女性と比較して男性のクリントン支持がかなり減ったことが分かる。これは、今回の民主党候補が男性のオバマ候補から女性のクリントン候補に代わったからだともいえる。そうだとすると「ガラスの天井」がなお頑強であることを示している可能性が強い。選挙戦中にトランプ候補の過去の女性蔑視発言が非難を浴びたにもかかわらず、女性票のクリントン・シフトは微弱であり、男性の反クリントン・シフトをカバーすることはできなかった。