大きくてもたくさんあっても
命に別状はない

 子宮筋腫とは、子宮にできる良性腫瘍のこと。子宮は平滑筋という筋肉でできており、その筋肉の細胞の中に核ができて大きくなって行くので「筋肉の腫瘍」→「筋腫」と呼ぶ。

 いわば、子宮の中にできるニキビみたいなもの。一個だけできるということはなく、複数個できるのが普通。いくらの卵のような粒々が40~50個、びっしりとできていることもある。実際、卵巣や子宮に問題が生じている場合に初期症状としてニキビが発生することがあるので、 両者はまったく無関係とは言えない。ちなみに、子宮筋腫は巨大化することがあり、時にスイカ大にまで成長する。

 大きくなっても無症状のまま気づかず、(この頃太った)と思っていたら巨大子宮筋腫だった!というケースも多々ある。

 なぜできるのかは、今のところまだ不明。女性ホルモンの影響を受けて大きくなると考えられているが、ホルモンがどのくらい増えると筋腫が大きくなるのかなど、詳しいことはやはりわかっていない。また、筋腫が大きくなる原因には、ストレスも関係しているという。

 成人女性の4~5人に1人はあるとみられているが、そのうちのほとんどは自覚症状がない。

 症状がある場合には、月経の出血量が多い、月経が長い、下腹部痛、不正出血、貧血、膀胱が圧迫されることによる頻尿のほか、妊娠しにくい、などがある。

 WEBサイトでは、「子宮筋腫が見つかり、ショックで泣きながら帰りました」といった記述が多く見られるが、はっきり言って。それほどがっくりするような病気ではない。

 なんといっても悪性腫瘍の「がん」とは違い、大きくなっても命に別状はないし、がんに変化することもない。しかも閉経すれば腫瘍も小さくなってしまうのだ。

 千尋さんを診た医師は、せっかちに子宮全摘を勧めたが、夫と相談し、じっくり検討すると返答したことは正しい。

 放置しても生命が脅かされることはなく、いずれは消えてしまう病のために、大切な子宮を失ってしまってもいいのか。