社会に貢献する仕事への挑戦が、健康寿命・職業寿命を延ばす人から感謝されるように、仕事で飽くなき挑戦をし続けていますか?

 社会的に意義のある活動というと、多くの人はNPOやボランティア活動などを思い浮かべ、お金にならないものであると思いがちですが、それは勘違いです。

 意義ある活動は継続をしなくては意味がありません。そのためには、経済的に成り立つことが必要ですし、その活動に関わる人の生活も守らなくてはなりません。社会貢献活動を組織化して推進しようとする人にはビジネスマインドが必要です。NPOにしても、活動を継続するため必要最低限の利益を上げることは絶対に必要です。適切な収入を組織成員に払うことも当然とされています。

 さらに言えば、「志も高く、利益も高いビジネス」はいくらでも存在しています。

グラミン銀行で
健全な経営ができる理由

 たとえば皆さんは、バングラディシュにあるグラミン銀行をご存じでしょうか。2006年にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏が1983年に創設したビジネスモデルで、貧困層の経済的自立を助けるためのマイクロファイナンス機関です。そこでは無担保で主に農村の女性に対してスモールビジネスの開業資金融資が行われています。

 こう言うと、「決して利益など出そうにないビジネスではないか」と思われるかもしれませんが、実は健全な経営をしています。その秘訣は高い返済率です。グラミン銀行によれば、返済率は実に97%といいます。

 融資を受けたものが返済するためには堅実な経営をしなくてはなりませんが、そのための指導が行われていること、相互に助け合う互助のシステムが導入され、仲間同士が返済を促し合うようになっていることなど、数々の工夫を施すことにより、しっかりとした仕組みができ上がっているのです。