働き方の改革は
ツールを入れたら終わりではない
今回は、昨今取りざたされている、AIを含めたデジタルによる働き方改革について述べてみたいと思います。
デジタルによる働き方改革は、デジタル・ワークプレイスとも言われ、非常に大きな盛り上がりを見せています。ただ現状を見ると、デジタル・ワークプレイスのためのツールを導入しただけで一定の達成感を持ってしまい、実際の効果の創造に向けた推進力を失っている企業も多いのではと思います。
私は、デジタル・ワークプレイスによる価値を、従来の「生産性の向上」に加え、次の6つの項目に分けて考えています。
- エンゲージメント・スコア、ロイヤリティーの向上、退職率の低減などの人事的な効果
- 直接的なコストダウン
- 人材活用の推進
- ボトムアップ型の意思決定支援、突然変異型アイデアの創出
- 人材育成
- AIやBotの活用による生産性の爆発的向上
1つ目の価値は、企業に対する「エンゲージメント・スコア、ロイヤリティーの向上、退職率の低減」です。
我々アバナードのグローバルでは、デジタル・ワークプレイスの導入に際し、「デジタル・ワークプレイス インサイト」という、我々の持つテンプレートを併せて提案している場合があります。
これは、新たな働き方のためのツール(我々が導入をお手伝いするのは主に「Office 365」というマイクロソフト製品になります)の導入に際し、「ツールの導入が目的ではなく狙いとする効果を設定し、それを継続的に測定していくことにより、価値の創造につなげるべき」ということを主旨としています。
Office 365はマイクロソフトの主力製品で、メール、チャット、ビデオを含むコミュニケーション、社内SNS、ポータルなどが統合された、コミュニケーション・コラボレーション統合化(UCC:Unified Communication and Collaboration)のツールで、多くの企業が導入、または導入を検討している最も一般的なツールの1つです。
しかしながら、単にツールを導入し生産性の向上をシュプレヒコールに活用を推進しようとしても、現場は簡単には動きません。