前回は、弊社のグローバルが行った10ヵ国のCxO500人に対する「スマートテクノロジー」に関する調査結果のうち、「Digital Ethics(情報倫理)」と「Robot Boss(ロボボス)」に関する興味深い結果について、考察を交え、書きました。
今回は、調査のメイントピックである「スマートテクノロジー」に関しての、日本と海外の違いについて触れてみたいと思います。
スマートテクノロジーへの取り組み状況
グローバルでは「スマートテクノロジー」の導入はすでに始まっている
- 企業の63%は、すでに「スマートテクノロジー」への投資を開始していて、売上の拡大やカスタマーエクスペリエンスの向上など、そのメリットを享受している。
一方日本では、「スマートテクノロジー」への投資が出遅れている
- すでに「スマートテクノロジー」への投資を開始している全回答者の63%に対して、日本企業は40%と2割以上低い、9ヵ国の中では一番低い数値となっている。
- 日本でも「スマートテクノロジー」への投資で期待される恩恵は「生産性の向上」(62%)と「売り上げの拡大」(58%)。
- 「スマートテクノロジー」により今後5年間で、売上が平均33%増加すると予測されているが、日本の平均は28%に留まる。
ということで、日本では、スマートテクノロジーへの投資のスピードが、海外に比べ遅れていることが、数字として表れているのではと思います。
このことは、日々、デジタルビジネスを推進している実感とも符合します。
アバナードでは、グローバルで行われていることが、メールやエンタープライズSNSを通じて、毎日のように共有されます。
海外からやってくるニュースは、例えば「IoT、CRM、デジタルマーケティング、モバイルテクノロジーが融合した、オムニチャネル・プロジェクトが立ち上がった」とか、「IoTから得られるデータを分析する機能と工場のモバイル・システムが融合した設備管理の仕組みが稼働した」「ドローンを使って、植物の育成状況を分析し、肥料配布などの効率を高めるプロジェクトの紹介」などがほとんどです。