斉藤 はい、性行為はいずれ経験することだから自分が教えてあげる、と。

高橋 別に教えてもらわなくて結構ですけどね……。私は今年、物袋勇治に注目していました。2014年3月に発覚した「富士見市ベビーシッター事件」で殺人や強制わいせつ、児童ポルノ禁止法違反など多くの罪に問われ、初公判が今年6月に開かれたのですが、彼の対象年齢はもっと下で、0~5歳の子が被害に遭っていました。

 子どもを預けたい人と預かる人とのマッチングサービスにシッターとして登録し、お子さんを預かってはその子の裸の写真を撮ったり性器を紐で縛ったり……。今回起訴された事件での被害児童の数は20人以上ですが、言語能力が発達していない乳幼児であることを考えると、ほかにも被害に遭われたお子さんがいるのではないかと心配になりました。

斉藤 対象が小児でしかも同性であるケースは、症例としては少ないですが私もこれまで遭遇しています。彼らはほかの性犯罪より、治療が難しいといわれています。異性愛ではなく同性愛で、本人が性同一性障害を合併しているケースもあり、精神構造がより複雑化していると考えられるからです。

高橋 小児性犯罪者に共通する特徴はありますか?

斉藤 成人女性との性交経験がない人が多いですね。背景を探ると、学生時代に女子生徒からいじめられていた経験があったり、家族内で年上の女きょうだいからいじめられていたりなどのエピソードが目立ちます。ゆえに同世代の女性が怖い、というのが典型例です。その経験はたしかに過酷ですが、かといって小児に性暴力をふるっていい理由にはなりません。

高橋 日本ではメディア、特に漫画やアニメのジャンルで小児性愛を思わせるものが多くありますよね。けれどそれが抑止力になると主張する人もいますし、実際に多くの人はリアルな子どもに危害を加えることはありません。これについて斉藤さんはどう思われますか?