今回は、Gさんにとって転職後初めての1対1の飲みの席でもあるので、相手に悪い印象を与えないように、

「みなさん真面目で尊敬できる方ばかりです」

 と、当たり障りない表現で回答をしました。すると、

「そんな優等生な発言やめようよ。本音を聞きたいな。じゃ、俺が職場の実態を教えてあげよう」

 Sさんが職場の裏話を長々と話し始めました。

「恐妻家で会社に出社確認の電話がくる社員がいる」だの、社内の恋愛相関図など、事細かに解説をするのです。しかし引き続きGさんは気を使って、「そうなのですか?勉強になります」と、礼儀正しい態度を崩さず、Sさんの焼酎を何杯もつくりました。

 これもSさんなりの、Gさんが職場に慣れるために情報提供してあげようという思いやりなのでしょうが、居酒屋にきてからすでに2時間を経過。軽く1杯のはずが、深酒の様相になってきました。職場の実態に関する講義が延々に続き、終わりそうもありません。

 Gさんは焼酎のお湯割りを1杯半いただいただけなので、大して酔っていませんが、Sさんは新しく入れた焼酎のボトルを何杯も飲んで「やや酩酊」状態になってきました。先ほどから同じ会話が何回も登場するので、Sさんは「そろそろ、失礼しようかな」と考え始めました。時間は23時を超えています。そこで、

「先輩、終電がなくなるので、そろそろ帰りませんか?」

 そう切り出しました。ところが、Sさんは「あと30分」と譲りません。それでも30分後にGさんが、強い口調で「出ましょう」と言うと、しぶしぶSさんは「じゃ、帰ろうか?大将、お会計」と声をかけ、長丁場の講義(?)がようやく終了となりました。

お湯割1杯半で「割り勘」or「全額支払い」!?
先輩から提示された解せない“支払いルール”

「ようやく解放された」と安心したのも束の間。Gさんは会計後の支払いで驚く体験をすることになります。