最近のカラオケ事情は「安けりゃいい」という風潮ではなくなっている

 年末年始は、安近短のカラオケで思い切り歌おうという人たちも多いはず。しかし、最近のカラオケ事情は「安けりゃいい」という風潮ではなくなっているようだ。

 全国カラオケ事業者協会によると、カラオケ市場は1996年をピークに緩やかに減少を始めたが、近年は微増かほぼ横ばいが続いている。ソーシャルメディアやスマートフォン(以下、スマホ)の普及で、若者のカラオケ離れも指摘されている。その結果、新宿などのカラオケ激戦区では低価格化が進み、価格競争でカラオケ事業者の収益が低下、閉店する店も増えている状況だ。

 こうした中で実際、ユーザーは何を求めているのか。2016年7月にオリコン日本顧客満足度調査が発表したカラオケボックスランキングで意外なことが明らかになった。

料金よりも施設や
飲食を重視する傾向

 カラオケを利用したことのある調査対象2750人にカラオケボックス34社について評価を聞いたところ、評価項目の全8項目中7項目でトップを取った「カラオケ パセラ」(以下、パセラ)が2年連続の第1位で77.69点を獲得。次いで第2位が「コート・ダジュール」、第3位が「JOYSOUND」という結果(下記の表参照)になった。

過去1年以内にカラオケボックスを利用したことのある2750名に基づき、8項目の評価を100点満点で算出したものである。評価項目の得点は利用者ニーズに基づく重要度(ニーズ)を掛け合わせて算出している。