マイナス金利時代にはお金を増やす工夫をするとともに、お金を減らさない工夫をすることも大切。週刊朝日MOOK「定年後のお金と暮らし2017」で、節約アドバイザーの丸山晴美さんに、メリハリのある消費で楽しく暮らす「超節約術」を聞きました。
丸山晴美(まるやま・はるみ)
ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を持ち、自らの体験をもとに、家計を総合的にスリムにする「ケチではない楽しい節約術」を提案。著書に『オトナ女子のためのお金の基本200』(宝島社)など。
メリハリをつけた消費で長続きする節約生活を
いつの間にかお金がなくなるというのは、お金の使い方にメリハリがなく、日々の出費にもムダが潜んでいることの表れです。定年前後の世代にとって、今後は日々の生活にかかるお金をサイズダウンしていくことが重要課題になります。昔のように給与が上がり続けることは望めず、退職後も65歳までの数年間、再就職したとしても収入が減少するからです。
節約と聞くと家計を切り詰めて我慢するイメージがありますが、本来は生活費のムダを省き、浮いた分をしかるべき出費に充てるのが目的です。まずは出費をチェックし、生活のどこにムダがあるかを洗い出しましょう。
節約慣れした若い世代と違って、高度経済成長やバブルを経験している世代には、長い間に培われた金銭感覚や生活習慣があり、いきなり生活レベルを下げることにストレスを感じるかもしれません。でも、いま使っている商品やサービスを見直し、より安いものに置き換えていく「替え活」なら、ストレスなくスマートにコストダウンができます。
なお、何もかも抑えようとすると、気持ちも暗くなり、続かないもの。節約するところとお金をかけるところを分け、メリハリをつけるといいでしょう。