やむなく社員が辞めても
プラスに考える

 これからは「人が辞めない会社」が生き残る時代ですから、武蔵野から誰ひとり、辞めてほしくはありません。
 私は、社員が定着するための努力を惜しまない。
 けれど、それでも、辞めることがあります。
 社員教育にお金と時間をかけ、ようやく一人前になった社員が辞めると、多くの社長は、
「今まで費やしたお金と時間がムダになった」「社員教育にお金をかけたのに、辞められたら損」と考えます。
 でも私は、ムダだとも、損だとも思いません。

 むしろ、社員教育をして辞められたら「得」だと考える。特に、長年在籍して、給料も地位もそれなりに高い社員が辞めると、得をします。
 どうして社員が辞めると得をするのでしょうか。
 理由は「4つ」です。

1.人件費や教育研修費が少なくすむ
2.潜在能力の高い社員が入社する
3.社内が活性化する
4.社会貢献になる

 高い給料を払っている社員が辞め、その代わりに、新人社員を安い給料で迎え入れると、人件費を抑えられます。
 給料も地位もそれなりに高い社員が辞めれば、人件費が圧縮できるので損益分岐点も低くなる。

潜在能力の高い社員が入社する

 新人社員は、「すでにある程度の知識を持っている」ため、レベルが高い。
 10年前の会社のレベルが「10」だったとします。
 業績が上がって会社のレベルが「20」になったとき、Aさんが会社を辞めました。
 Aさんに代わって入社した新入社員Bさんは、「すでにレベル20に対応している」とみなすことができます。
 欠員補充をかけると、自分の会社のレベルに合った人がくるからです。

 すると、Aさんよりも安い給料で、潜在能力の高いBさんを雇用できます。数年教育すれば、BさんはAさんと同じ仕事ができるようになる。
 古参の部長クラスは、会社のお金を使って、勤務時間中にエクセルの使い方を教えました。
 ところが新人社員は、ITのスキルをすでに持っている。学生時代から日常的にエクセルを使っているので、一から教える必要がありません。

社内が活性化する

 ポストが空けば、辞めた社員よりも若い社員がそのポストに昇格します。
 チャンスを与えられた若手社員はやる気になります。

社会貢献になる

 武蔵野は徹底して社員教育をしているので、わが社で鍛えられた社員が他社に移ると、活躍する可能性が高い。それは立派な社会貢献になります。