若手育成に関してマネジャーが行うべきことは大きく2つに分けられます。①若手に対して、直接間接を問わず、個人的に行う働きかけ。②若手が育つような、育成する風土を醸成する努力。マネジャーは先生役を務めるより、「場」を作るほうに関心を持つべきではないでしょうか。
指導的アクションの大前提は
若手の関心を持つこと
若手に対して、直接間接を問わず、個人的に行う働きかけについては、2010年11月9日発の本連載第18回から4回にわたって『「育て上手」の上司たちの調査でわかったOJT成功のセオリー』というタイトルで詳述しました。
例えば、「日常業務で成長した部分をフィードバックする」こと、1年目社員に対しては「まずは労い、プロセスの中で良かった点をほめ、その後に改善点を伝える」こと、一方、2年目から5年目の社員には「目標をストレッチした上で成功や失敗の原因を本人に考えさせ、客観的に評価すること」など、能力向上にプラスに働く指導的アクションをPDCAの各局面ごとに解説しました。
マネジャーにとって若手の成長を支援することは、言うまでもなく重要な役割の一つです。
役割ではあるのですが、私は個人的には、役割=お仕事、ではなく、若手にもっと関心を持つことはできないものか、としばしば感じます。若手=未熟なもの=関わるのが面倒な相手、とばかりに嫌な顔をする中堅層が少なくないからです。
一方では、それとは逆の「教え魔」にもときどきお目にかかります。
どちらも、ちょっと反応がオーバーで、もっとフラットに付き合えれば、より実りの多いコミュニケーションができるように思うのですが、マネジャー諸氏はどう思われますか?