国内産小麦のパンは、子育てママに人気

 日本にある99パーセントのパン屋が使っている小麦粉はアメリカ、カナダからの輸入小麦だ。船で運ばれてくるから虫がつかないように薬剤をかけてある。いずれも基準値未満とはなっているらしいけれど、外国産小麦は収穫した後に何らかの薬剤がかっている。それに対して、国内産小麦は何もされていない。

 いま、都立大学の満寿屋を訪れている客は小さな子どもを連れた母親が圧倒的に多い。彼女たちは子どものために安心、安全なパンを求めているのだろう。

 ただし、同店のパンは「安心安全」だけがウリではない。懐かしくておいしい味がする。

 そうして、人気のパンは地元帯広と東京では種類が違っている。

 帯広での人気パンは、ねじりドーナツ130円、クリームドーナツ150円に代表される甘いパンだ。地元の農家の人々は農繁期になると、30個くらい甘いパンを買って畑や牧場でおやつに食べるのだという。

 東京での人気パンは、とろーりチーズパン380円、白スパサンド240円、黒豆塩バターパン320円。甘いパンよりも、北海道のチーズ、北海道の黒豆、北海道の小麦を味わえるそれが人気となっている。

 わたしがハマったのは白スパサンドである。スパゲティをからしマヨネーズで和えたものが入っているサンドウィッチで、いわば炭水化物の塊である。流行りのブーランジェリーでは絶対にお目にかかれない代物だ。しかも、はさんであるスパゲティ自体も国産小麦から作られている。もちろん、バター、マヨネーズも国産。

「いずれ、店内で牛乳やバターも売ろうと思っています」(杉山社長)