DC、NISAの要素を除いて、大まかな運用の構造を図解すると、図1のようになる。いくらか運用に心得のある方であれば、この図だけで、何をしたらいいのか、ご理解いただけるだろう。

 例えば、運用資金を1000万円持っていて、「リスク資産」に500万円投資しようと考える方は、外国株式のインデックスファンドを300万円、TOPIX連動のインデックスファンドを200万円買って、残りの「無リスク資産」で持つお金を、個人向け国債「変動10」と普通預金に振り分けたら、それで完成だ。

◆図1 「シンプルで正しい運用法」の基本構造

 リスク資産への投資額は「最悪の場合1年後に3分の1損するかもしれないが、同じくらいの確率の最高の場合4割くらい儲かって、平均は5%くらいの利回りのモノ」にいくら投資するか?と自問して決定する。

 株式の期待リターンがリスクを取らない金利よりもどれくらい高いのかに関しては、実務家・学者の間に諸説あるが、4%〜6%くらいの数字を挙げる人が多く、機関投資家の運用計画でもそのくらいの数字が使われる場合が多い。

 機関投資家は、外国株式の方に国内株式(TOPIX)よりも高めの期待リターンを設定する場合が多い。「6:4」という外国・国内の株式比率は、平均的な期待リターンを使って計算して求めたものだ。

「最悪の場合1年後に3分の1損するかもしれない…」ことを想定せよと言われても、どこまで損を許容できるか考えにくいと感じる方が多いかもしれない。この場合、「360万円」を一単位として評価する方法をお勧めする。

 360は、65歳から95歳までのリタイア後の期間を想定した場合の「月数」である。つまり、360万円資産が増減するということは、老後に、毎月1万円の貯金の取り崩し可能額が増減するということだ。