あなたのお願いを実現させる答えは、自分の中にない。
相手の中にある。
舞は、女優に反論しかけて、思い出したのです。「思ったことをストレートに言っても、ダメ。伝え方の技術を使う」のだと。
マリアから教わった「伝え方の技術」を思い出し、このように伝えました。
「中原さんの肌
とてもきれいだから、一番キレイに撮れる
朝の光で撮影したいんです」
これは、“伝え方の技術”のひとつ「相手の好きなこと」です。相手にとって好きなことをもとに伝えるので、相手をハッピーにしつつ、お願いを聞いてもらえる技術です。
女優のわがままに対し、「スケジュールが決まっている」「もう準備はしてある」など、自分が思っていることをストレートに伝えても、女優の心には響きません。一方で、女優のことを考え
「肌への気配りが半端ないこの女優の「好きなこと」とは、お肌のことをほめるコトバをつくることだ!」
…と気づいた舞。「お肌がきれいだから、一番キレイに撮れる朝の光で撮影したい」という「相手の好きなこと」から伝えたことで、女優の不満だった「早朝、寒い外での撮影」が、相手のメリットへと変わりました。
すると女優は…