「未来投資型求人」は
コンサル経験者が人気に
最近は「未来投資型求人」、すなわち経営企画や新規事業開発といった求人が増加していると前回述べました。
そうした求人で具体的にどんな人が人気になっているかというと、コンサルタント経験者です。なぜコンサルタント経験者への引き合いが多くなっているのかといえば、現状をしっかり分析して課題を抽出し、次に打つべき一手をロジカルかつ的確に組み立てられる能力を期待できるからです。
ベンチャー企業や中小企業においては社長のブレーンを担う役割が期待されている、といってもよいでしょう。実際にコンサルタント経験者が加わることで、業績が劇的に改善した会社も見かけます。
昨年11月、当社が主催しているキャリアイベント「汐留アカデミー」で日本交通の経営再建を現場で主導した川鍋一朗会長にご登壇いただいたときのことです。
ご自身がマッキンゼー出身である川鍋会長は自社にマッキンゼーOBを招き、戦略コンサルティングファームでは誰でも普通にやっている経営分析やマーケット分析を行ったところ、「本来、やるべきことが何もやれていない」事実が明らかになったそうです。
そこで「本来、やるべきこと」に着手し始めると、すぐに成果が現れ、業績はみるみる伸びていき、「ある意味、コンサルタントは凄いなと思いました」と川鍋会長は語っていました。
そんなふうに、世の中にはコンサルタントが当たり前のようにやっている取り組みを実行するだけで、業績が伸びる事業会社はたくさんあると思います。見方を変えれば、日本にはそれだけ経営の遅れている会社が多い、ということでもありますが…。