コミュニケーション能力の育成法で、将来子供が親に感謝する「育て方」とは?

 ところで『一流の育て方』では、親が言葉に出さなくとも本音の部分で差別や偏見の持ち主だと、子供もその影響を受けやすいということに触れました。

 親が偏った価値観を持たず、もっと広い視野で育てて欲しかったという学生さんからの意見もありました。

 親がどのような教養と倫理観を持って育児をするかによって、将来「子供に感謝される」か、むしろ反対に「(あきれて)親の顔が見たい」と子供が言われるようになるかが決まるのです。

 冒頭で触れましたトランプさんに戻りますが、彼の勝利は反知性主義の勝利といわれています。日本でも彼の非常識な言動がマスコミを通じて毎日垂れ流されていますが、彼のどの発言がなぜいけないのか、その都度しっかり、子供たちに説明できる大人でありたいものです。

 本書『一流の育て方』は、様々な業界のリーダーや、主体的に生きている大学生たちに「親から受けた家庭教育を振り返って、最も感謝しているものはなにか」と問い続けて執筆されたものです。その中で、自分自身の高いコミュニケーション能力の源泉が、親から受けたどのような家庭教育にあるのかを、詳しく紹介させていただいております。

 これから子供が産まれるご家庭、子供が新学期を迎えられるご家庭の皆様に、「将来、豊かなコミュニケーション能力を持つ大人に育てるための一冊」として、本書をお渡しいただければ、とても嬉しく思います。

(※本原稿は『一流の育て方』から編集して掲載しています。本書の感想は、ミセス・パンプキン公式サイトまでお願いいたします)