前述の林修さんの著書には「今の日本は、売り上げを重視するコマーシャリズムがあまりにも主導権を握り過ぎている」「他人の作ったイベントに踊らされること以上にもっと大切なことがあるはず」とあります。

 林さんは「『母の日』だから電話するのではなく、毎日親孝行しているから、『母の日』には大騒ぎしなくていいような日々を送ることこそ、真の『イベント』だと僕は考えています」と語っています。

「世間の物差し」ではなく
「自分の価値観」で考えるべき

井出留美さんの『賞味期限のウソ?食品ロスはなぜ生まれるのか』(幻冬舎新書)が好評発売中

 好きな人に気持ちを伝えるのは2月14日じゃなくてもいいし、チョコレートは食べなくても構わないはず。バレンタインだけではなく、節分に食べる恵方巻、クリスマスに食べるケーキやフライドチキンなど、すべてのイベントでそれは言えるのではないでしょうか。

 業界側が仕掛けた同じ食べ物を、日本中で一斉に食べる――。

 それが自然の摂理に添った、環境に負担のない食べ物や、日本古来の伝統行事ならまだしも、単なる食品・流通業界の商業的キャンペーンによる消費、自然の法則や伝統に反して大量に作る必要のある食べ物ならば、環境や社会、働く人にも大きな負担をかけてしまいます。

「自分にとってのベストは何なのか」「相手にとって本当にうれしいことは何なのか」――。「世間の物差し」ではなく、「自分の価値観」で考えていくべきではないでしょうか。