自分のことを自分で支えること。
これがいま被災地への最大の支援となる
一方で、自粛ムードに抗って、普段どおりの生活を送ろうにも「経済を回すために…」「こういうときだからこそ…」などと、まるで言い訳しないといけないかのようです。大きな惨事があったからと言って、社会全体で同じ対応をする必要はありません。遊びたい人は遊べばいいし、静かにしていたい人は静かにすごせばいい。無理せず、自分をいたわることです。無理してやっても、いいことありません。
共感疲労、そこから派生する罪悪感によって心の調子を崩す人は、もともと思いやりのある優しい性格の人です。それも否定しなくていいのです。しかし、その疲労によって、結果的には被災者への支援とは逆向きの効果になっています。
いま被災地以外の人がもっとも大切なことは、自分で自分を保つこと、自分のことを自分で支えることです。それによって、世の中の多くの資源が被災者へとつながるので、それが、最大の支援になるのです。そのためには、社会としてある行動を強制せずに、それぞれの人が無理なく過ごせるような情況が大切です。