震災によって多くの人が衝撃的な体験をし、その傷はいまだ癒されていない。いまなお不安感に苛まれている人。余震や原発事故処理の経過などに神経を尖らせている人。無気力感が続いている人。また、普段以上に張り切っている人。その反応はまちまちだが、現実をはるかに超えた経験をしたことで、多く人が異常事態への反応を示しているのではないだろうか。この連載では、精神科医の香山リカさんが、「こころの異変」にどのように対応し「こころの復興」の上で大切なことは何かについて語る。
香山リカの「こころの復興」で大切なこと
第17回
震災から6ヵ月が経過したいま構築すべきは多様性のある社会
第16回
人が抱える悲しみや苦しみを表に現れた態度だけで決めつけるのは危険
第15回
「支援の和」を支えるために、いま必要なのは「認め合う和」
第14回
東日本大震災で明らかになった多くの日本人が望む善意の形
第13回
震災の「見えない被害」の総和は計り知れない
号外
前回のコラムについて――お詫びと補足
第12回
小出裕章氏が反原発のヒーローとなったもう一つの理由
第11回
AKB48のブームは持続するのになぜ被災地支援は持続しないのか
第10回
果たしていま、総理大臣に強いリーダーシップが必要か
第9回
震災で浮き彫りになった、日本人が求めた「豊かな暮らし」の脆さ
第8回
起きてしまった現実を「なかったこと」にして、乗り越えられるのか
第7回
「不謹慎にも笑ってしまう」のは日常を取り戻すうえで健全である
第6回
復興の役に立てないからといって、あなたの価値が下がったわけではない
第5回
不安の正体は原発問題。いま「原発鬱」とも呼ぶべき症状が増加している
第4回
「かわいそうな被災者」という勝手なイメージを押しつけてはいけない
第3回
大きな出来事があったからといって人は急に変わらない
第2回
被災していない人にも「共感疲労」という苦しみがある
第1回