2018年か19年にはETFの買い入れ額も減額になるとみており、日銀の無制限な株式買い入れは当然ながら望むべくもない。この点は株式市場にとって今後のリスクとみられる。

 第三の点については16年6月27日の本欄で、外国人投資家は業績の「伸び率」に敏感であり、「16年10~12月の四半期から企業業績の前年同期比はプラスに転じると推定している。そのタイミングで、外国人投資家は再度日本企業に注目するのではないかと考えている」と述べた。

 当時はかなり強気のコメントであったと思う。われわれの当時の10~12月期の純利益ベースの増益率予想は3%であったが、実際は前年同期比20%の伸び率となった。実際に外国人投資家は日本株を大幅に買い越している。

 しかし、何の要因で純利益が伸びたのかを分析してみると、20%のうち14%程度は為替レートが決算期末日に急激に円安になったための利益、2%前後は税率が予想外に低下したための分であるというのがわれわれの見方だ。これらがなければ4%程度の純利益の伸びにとどまっていたわけだ。

 今後発表される17年1~3月期の業績の伸び率は、前年同期の反動で100%を超えるだろう。よって今後数カ月は堅調な株価が続くかもしれない。しかし、その後は横ばいの企業収益に戻ると考えており、外国人投資家が再び売り越しに転じないかどうかに注意が必要だ。

(UBS証券ウェルス・マネジメント本部ジャパンエクイティリサーチヘッド 居林 通)