その社長は自分の点数を算出してみたら、どうもCランクにしかなれないようだ。しかも一緒に日本から来ている若い部下がBランクで許可される可能性が大きいと言われると、納得はいかなくなってしまった。「たしかにオレは、もうすぐ定年だ。中国語もできないが」とぼやく。 

日本だって高度人材外国人を
点数でランク分けしている

 しかし、近藤氏の記事からは、「中国はもう日本人を要らないと考えている」というニュアンスが感じられる。記事の中にも、もう日本人は要らないといったことを煽るような過激的表現がかなりある。

 日本人はもう要らない──。いくら日中関係が対立していても、そんなことを口にする中国人は少ない。しかも事実としてもありえない。

 私が董事を務める広東省のある中国企業では、大勢の日本人が働いている。年齢が高い人も相当いる。確かにある年齢以上の日本人の中国滞在が以前と比べてかなり厳しくなっている。しかし、これは別に中国に限った傾向ではない。奥さんが中国人だという近藤氏がこんな事実を知らないはずはない。

 例えば、日本では5年前の2012年5月7日より、高度人材に対するポイント制による出入国管理上の優遇措置がすでに導入された。

 高度人材外国人の活動内容を高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)」、2.高度専門・技術活動「高度専門職1号(ロ)」、3.高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」という3類型の活動に分類し、それぞれの活動の特性に応じて、「学歴」「職歴」「年収」「研究実績」などの項目ごとにポイントを設定し、申請人本人の希望する活動に対応する類型について、ポイント計算による評価を実施する。

 ビザ申請人に対して、その学歴、職歴と年数、年齢、収入によって加点されていく。博士の学位をもつ人間はポイントを30点もらえる。年収1000万円以上は40点。しかし、年齢は30歳未満で年収500万円の人間なら、この項目では10点しかもらえない。ポイントの合計が一定点数(70点)に達した場合に、高度人材として認められ、出入国管理上の優遇措置を与えられる。