自分の考えをコントロールすることは誰にもできません――さもできるかのように話をする人もいますが。私は、自分の考えを手放すのではなく、理解します。そうすると、考えの方が、私を手放してくれるのです。

 考えは、そよ風や木々の葉、雨のしずくのようなもの。ただ現れるだけであり、問いかけを通じて、親しんでいくのです。

 雨のしずくに抵抗することはないでしょう? 雨は自分にとって意味をもつものではありません。考えもそうです。痛みを伴う考えをいったん理解できれば、それが再び現れたときには興味が湧きます。

 かつて悪夢だったことが、今はただ興味深いものとなります。次に現れたときには、面白いとさえ思うかもしれません。そして遂には、その考えに気づくことすらなくなります。ありのままの現実を愛することがもつパワーなのです。
 


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