野球ファンにとっては待ちに待ったワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開幕する(7日~決勝22日)。

 第4回を迎える今大会は「野球世界一決定戦」の看板に相応しい、レベルの高い戦いが見られそうだ。2月8日に出場16チームの最終登録メンバーが発表されたが、その顔ぶれを見ると、アメリカをはじめ前回優勝のドミニカ、準優勝のプエルトリコ、ベネズエラは、ほとんどがMLBの一線級、また、予選(前回のベスト12を除く16ヵ国が参加)を勝ち抜いて出場を決めたメキシコやコロンビアにもMLBで実績を持つ実力者が多数いるのだ。

 もちろん過去3大会も出場国は国を代表する選手を揃えて臨んだし、選手も勝利のために全力を尽くしたはずだ。が、本気で勝ちにきていない国があるのでは、という見方をされてきたことも確かだ。

本気度が低いと言われるアメリカ
実は過去3大会も好メンバーだった

 とくにアメリカ。野球の発祥国かつWBCの主催国であり、世界最高峰のMLBがあるのだから優勝して当たり前だ。しかし、第1回大会は2次ラウンド敗退、第2回はベスト4、第3回も2次ラウンド敗退に終わった。

 アメリカ代表の場合、選出されても辞退する選手が少なくない。主な理由は故障や体調不良だが、MLBのシーズンの方を優先しているといわれることもある。WBCの優勝賞金はチームで3億円あまり(第3回のケース)。メジャーリーガーは個人でその何倍もの年俸をもらっているから、出る気にならないというわけだ。加えてWBCが行われる時期は全米が熱狂する大学バスケットボールのチャンピオンシップと重なるため注目度も低い。そんなこともあってアメリカ代表はベストメンバーで臨んでこないという印象があった。

 しかし実際は、過去3大会ともかなりの好メンバーを揃えていた。第1回大会は投では歴代最多となる7度のサイヤング賞に輝いたロジャー・クレメンスがいたし、野手では日本でも馴染みのあるデレク・ジーター、アレックス・ロドリゲス、ケン・グリフィー・ジュニアなどがいた。第2回大会もサイヤング賞投手のジェイク・ピービやジーターがいたし、第3回大会もサイヤング賞のナックルボーラ―・RAディッキーや首位打者3回のジョー・マウアー、2011年にトリプルスリーを達成しMVPになったライアン・ブラウンなどがいた。豪華メンバーで臨んでいたわけだ。

 それでも勝てなかったのは、シーズン開幕前でコンディションが完調ではなかったことや、大物ばかりでチームプレーができなかったためといわれている。