意識があっても救急車を要請する

はっきりしたことはわかりませんが、数日前、近所の人に抱えられて帰宅したそうです。おそらく買い物に出かけたときに転び、その際に骨折したのでしょう。母親は認知症があるので、具体的な症状やケガをしたときの状況をうまく説明できません。

本人が痛いという足のレントゲンを撮ったのに異常がなく、しばらくたって患部が痛み出し、突然、動けなくなる場合もあります。

高齢者は骨がもろくなっているので、寝返りを打つタイミングが悪かっただけで、知らないうちに背骨を圧迫骨折しているケースさえあります。
ですから、「あれ、ちょっとおかしい?」と思ったら、迷わずに救急車を呼んでください。

意識が朦もう朧ろうとしたり、突然、心臓発作で倒れたなどであれば、すぐに119番に電話するはずですが、意識があるのに呼ぶのは申し訳ないと思う人が多いのです。最近、タクシー代わりに救急車を要請する人がいるという批判を耳にするからでしょう。

しかし、本当に具合が悪いときに遠慮する必要はありません。
救急車は、地域包括支援センターやかかりつけの病院が稼働していない年末年始や日曜・祝日、早朝・夜間にも対応してくれる心強い存在です。