南こうせつが9月20日に行なう予定のコンサート『サマーピクニックフォーエバーinつま恋』が、話題を振りまきながら開催までのカウントダウンを進めている。

 昨年1月、16年振りに行なった武道館単独公演のステージ上で、自身の還暦とデビュー40周年の記念コンサートとして開催を発表。最新のニュースは、NHK・BShiが当日の生中継を決めたことだろう。異例の長時間で開催されるこのコンサートを、途中に45分の中断を挟みつつ、6時間超にわたってオンエアを行なうのだという。

『サマーピクニックフォーエバーinつま恋』へのカウントダウン
「二人のラプソディ/風に吹かれて 再会篇」
CRCP-577/¥1,200(tax in.)
デビュー40周年&還暦記念として、サマーピクニック直前の9月2日にリリースされたシングル。「風に吹かれて 再会篇」は、阿久悠が生前書き溜めていた詞に、南こうせつが作曲。1970年「酔いどれかぐや姫(作詞:阿久悠  作曲:南こうせつ)」から39年ぶりの再会コラボ作品。

 先立つここ数ヵ月間には、豪華なゲストの数回にわたる発表と追加があった。南との交友が知られる森山良子やイルカ、夏川りみは期待通りだろう。かぐや姫時代からの盟友・伊勢正三はいないほうが不自然だ。そして、かぐや姫マニアでもある坂崎幸之助、BEGIN、尾崎亜美、ムッシュかまやつ、山本潤子の登場も決定した。さらに小田和正と松山千春の出演決定である。

 南こうせつと今回のゲストの顔ぶれは、いわゆる『団塊の世代』の心をわしづかみにする。それぞれの集客力は圧倒的だ。大手旅行代理店からは、東京、横浜、大阪、長野、京都、金沢など15の都市から当日会場まで往復するバスツアーも売り出された(事前予約制、締切済)。

 そもそも『サマーピクニック』とは、日本人アーティストとして初めて武道館単独コンサートを成功させた南が、1981年から90年までの10年間、九州各地で行ったオールナイトの野外イベントである。第1回は阿蘇の山の中。8000人を超えるファンが集まり、翌年から第10回のファイナルまでは毎年2~3万人を集客した。

『サマーピクニックフォーエバーinつま恋』へのカウントダウン
「南こうせつの40曲」
2009年5月8日発売
CRCP-20437/8/9 ¥4,200(tax in.)
デビュー40周年記念として、ファンが選んだ40曲のベスト盤。「かぐや姫」時代から現在まで、レーベルの枠を越えた40年の軌跡。プラス、ボーナス・トラック収録、3枚組。

 「何もない原っぱにステージを作って、そこに皆が集まってきて、思い思いのスタイルでその時間を楽しむ。そんなコンサートがやりたかった」と南は当時の想いを語る。

 「交通の便が一番悪いところを選び、“来れるものなら、来てみろ”とサブタイトルをつけたのだけど、そんなことでは負けないよと全国から皆が来た、来た、来た(笑)。一週間前からテントを張って、会場になる場所の草むしりや石ころ拾いを手伝ってくれる人たちもいてね。まさに自分たちのイベントなのだと。本当に嬉しかったね」