森下仁丹の「第四新卒」に採用されるには何が必要か

中高年の心を揺さぶる
森下仁丹の「第四新卒」採用

 森下仁丹が「第四新卒採用」と称するなかなか印象的な採用を始めた。

 森下仁丹というと、筆者にとって印象的なのは、あの銀色のツブツブの「仁丹」という商品だ。筆者が若い頃には、あの口の中がスースーして、独特の香りが周囲に漂う仁丹を、正直に言うなら高校生時代から(当時は若年の飲酒に対して周囲が寛容だった)自らの二日酔いを立て直しつつ周囲に対してごまかすためにしばしば使っていた記憶がある。

 しかし、森下仁丹様には申し訳ないことながら、その後、あの仁丹独特の香りをいかにも「年寄り臭い」と感じるようになって、しばらく仁丹から遠ざかった。決して消えきらない口臭と仁丹が醸し出す刺激臭がミックスされた臭いを、いかにもオヤジ臭いものとして忌避するようになった。

 しかし、時は経つ。気づいてみると、若かった頃に自分が忌避していた「仁丹オヤジ」の年代に100%該当している自分がここにいる。筆者は、現在満58歳だ。口の臭いオヤジではありたくないとは思うが、若者と同じくらいに爽やかな存在でないことは他人に言われなくても分かっている(残念だけど)。

 その、森下仁丹が40代、50代のビジネスパーソンを対象に、職種を限らない大規模な採用を始めた。

 中高年読者は是非同社のホームページ(http://www.jintan.co.jp/corp/recruit/daiyonshinsotsu/)を見てほしい。

 わざわざ白黒の動画まで作ってアピールしなくてもいいのではないか、と思うかもしれないが、心に染みる人材募集CFだ。「いつからだろう。自分に期待しなくなったのは。」などというフレーズに心を揺さぶられる中高年ビジネスマンは多いのではないか。