WH幹部による内部統制上の問題の疑いが続いているためだが、関係者によると、今回の7125億円の損失額がゆがめられた事実はなかった。だが、WHの監査を担当する米プライス ウォーターハウスクーパースが調査範囲の拡大を強く主張し、再度の決算延期に追い込まれた。

「米国の会計士は慎重になり過ぎている」(東芝幹部)との声も漏れるが、東京証券取引所は3月15日付で東芝を上場廃止の恐れがある監理銘柄に指定した。

 もはやWH問題だけでなく、その損失をカバーするための半導体の売却も銀行の監視下にある。「全てが他人に命運を握られている。東芝に意思決定できる力はない」。ある東芝幹部が漏らした本音が東芝の窮状を表す。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 村井令二)