学校に防災の
予算がない場合は…

 学校に防災の予算がない場合、初年度は、PTA活動費や個人負担という制度から始めたというケースが多いと感じています。

 では、具体例をみてみましょう。

 こちらは埼玉県飯能市の小学校で実施されている個人備蓄。学校指定のビニール袋の中に個人購入した備蓄品が入っています。ピンクの紙に入れるべきものや自分で必要か考えてから入れるもの、1年で取り替えるものなどの注意書きが書かれています。

 下は、埼玉県立日高特別支援学校で実施されている個人備蓄です。防災教育チャレンジプラン、「ぼうさい甲子園」でそれぞれ2年連続入賞するなど熱心に防災に取り組む同校では、一人ひとり必要な医薬品や食事内容が異なるなどの事情に対応するため個人備蓄が採用されています。

季節に合わせた衣服、レインコート、服薬ゼリーなど災害時を想定して保護者が細かく準備。食べやすい食品や食器を一食ずつ小分けしておくなど、使いやすいように配慮されている(写真提供:齋藤朝子教諭)

 齋藤朝子教諭によると、備蓄を依頼した際に意識したことは

「温めなくても、開ければすぐに食べられるもの」
「食べたことのあるもの」
「スプーンなども一緒に入れておく」
「それぞれが食べやすい形態のもの」
「わざわざ高い非常食を買わなくても学期ごとに賞味期限を確認できるのでスーパーで手に入るものでいい」

 という事です。

 学期末に返却し、入れ替えなどをして新学期に持ってくるスタイルです。袋は初年度に学校が100円ショップでまとめ買いをしたものです。紐の袋にしてしまったので、背負いにくかったという欠点はありました。中身は個人購入です。

写真提供:齋藤朝子教諭

 医薬品については1回分ずつ小分けにして「1日目朝 〇〇〇〇(名前)」と記載しています。3日分の服薬はお薬情報書と服薬依頼書と共に保健室に提出し、保管します。防災袋と同様に学期ごとの返却をしています。薬に変更があった場合も、服薬依頼書を訂正した上で新しいものに交換する制度になっています。

医療用品などその子にとって必要で、学校の備蓄では代用できないものなどがある場合は多めに備蓄することが必要。(写真提供:齋藤朝子教諭)