また、静岡県民ならみな富士山に登ったことがあるのかと思いきや、「富士山は登る山ではなく、見る山だから」という理由で、登ったことのない人も多かった。

「御殿場プレミアム・アウトレットのイーストゾーンとウエストゾーンをつなぐ橋の上が、絶好の撮影ポイント」(沼津市出身の男性)という耳寄り情報もあったので付け加えておこう。

あんにキャベツなどの野菜がたっぷり入った浜松餃子

 静岡県と他県との対立といえば、餃子も忘れてはいけない。浜松市と宇都宮市は、宿命のライバルとして、「1世帯あたりの餃子購入額」を争っている。2016年は浜松が4818円、宇都宮が4651円で、浜松の勝利。ここ3年、連続して浜松が制している。

 浜松餃子の特徴は、キャベツと玉ねぎを使用していて、付け合わせにもやしをトッピングすること。浜松出身者の反応はさまざまで、

「週に一度は家で餃子を食べます。当たり前です」

 という人がいる一方で、

「餃子への思い入れはまったくありません。何年か前から急に『浜松餃子、有名だよね』って言われるようになって、じゃあ食べてみようかなって思ったぐらい」

 という人も。

 ちなみにこの調査、スーパーや持ち帰り専門店で購入される生の餃子や焼き餃子が対象で、スーパーの冷凍物や、飲食店で食べたり持ち帰ったりするものは含まれない。そのため、「正確な消費量の比較になっていないのでは」などと指摘する声もあるが、その指摘すらも両市民の餃子への思い入れが深い証拠だろう。

 このように富士山と餃子に関してはヒートアップする静岡県民だが、基本的にはのんびり・おっとりした県民性と言われる。

広すぎて西部・中部・東部・伊豆の
4大エリアは互いを意識せず

東部には歩行者専用の日本一長い400mの吊橋「三島スカイウォーク」があり、ここにも絶景が広がる

 エリアとしては大きく4つに分かれ、浜松市、掛川市などのある西部、県庁所在地・静岡市のある中部、沼津市、三島市などの東部、そして一大観光地である伊豆エリアだ。

 東名高速道を車で走った人はみな、静岡県の長さにうんざりしたことがあるだろう。とにかく東西に長い。その感覚は県民にとっても同じことらしい。東伊豆町出身の30代女性が言う。

「高校生の頃、サッカーのジュビロ磐田を応援していましたが、試合を観戦しに行こうとすると、磐田って地の果てほど遠い。埼玉の浦和に行くほうがまだ近いんです」