震災の影響でマーケットの様子もガラリと変わった。
ここでは「まだ買える復興株12」をご紹介しよう!
国の復興策に沿った銘柄を選ぼう
大震災直後の取引では「阪神大震災時に買われたような建設関連銘柄に加え、港湾に溜まった土砂を取り除く浚渫(しゅんせつ)関連や原発事故に関連して内部被ばくを防ぐヨード関連銘柄が急騰した」とカブ知恵の藤井英敏さん。
ただし連想だけで買われて急騰急落した銘柄も多いので、これから買う場合は国の復興策に沿った銘柄、国民の不安を解消する商品・サービスを提供している銘柄に注目すべき。
特に、左記のテーマが考えられるが、他にも「不況にあえいでいたセメント銘柄が息を吹き返しそう。逆に実需が期待できるゼネコンはパイの奪い合いになって厳しいだろう」とT&Cの本吉亮さんは予測する。
有望なのは以下の12銘柄!
★水
生活に直結するだけに安心できる飲料水の需要はますます増える。
・栗本鉄工所(東1・5602/1000株)
・ナック(東1・9788/100株)
★地盤改良・基礎工事
地盤改良など災害復旧や防災工事に直結する技術を持つ土木銘柄。
・不動テトラ(東1・1813/100株)
・日特建設(東1・1929/1000株)
★発電
電力不足を補う火力発電や太陽電池事業への成長期待は高まる。
・トーヨーカネツ(東1・6369/1000株)
・フェローテック(JQ・6890/100株)
★電炉
鉄スクラップの再生利用が増えるのは必至。電炉が果たす役割は大。
・東京製鉄(東1・5423/100株)
・大和工業(東1・5444/100株)
★住宅資材
初期段階はプレハブ需要が多いが、その後は本格的な建設ラッシュ。
・大建工業(東1・7905/1000株)
・ウッドワン(東1・7898/1000株)
★リフォーム・性能評価
家の改修はもとより、災害に強いかどうかを判定するニーズは増加。
・住生活グループ(東1・5938/100株)
・日本ERI(JQ・2419/1株)
<お話しを聞いたのは>
●藤井英敏さん
カブ知恵代表。日興証券などを経て、05年にカブ知恵を設立。歯切れのよい本音の解説で人気。
●本吉 亮さん
T&Cフィナンシャルリサーチ・アナリスト。日本株情報部のマネジャー。ファンダメンタルズ分析を得意とする理論派。
●和島英樹さん
ラジオNIKKEI記者。証券会社、株式業界専門紙記者を経て、現職。東証記者クラブのキャップ。
(文/山本信幸、イラスト/北沢夕芸)
*ダイヤモンド・ザイ2011年6月号に掲載。特集は「震災後の激変に注目した、日本株100銘柄&毎月分配型485本の最新評価」。大前研一さんからの「5つのメッセージ」や勝谷誠彦の1000万円「株」投資日記も掲載。