ふるさと納税に多くの自治体が参入するようになった。スーパーでは手に入れにくい貴重かつ高品質な返礼品が数多く存在する一方、極端な豪華さで物議を醸すケースも珍しくない。大手ふるさと納税ポータルサイトの運営会社に勤めていた、元「中の人」が、「絶対NGな返礼品を見極めるポイント」と具体的なおすすめの返礼品5選を紹介する。(ライター 前林広樹)
2024年も残り2週間を切った。ふるさと納税の返礼品で、何を選んだらいいのか悩んでいる人も多いだろう。返礼品の数が爆増している一方で「質が悪い」「地元のものではなかった」などのクレームも相次いでいる。返礼品選びは、よくよく見極めることが重要だ。
そこで今回は、大手ふるさと納税ポータルサイトの運営会社に勤めていた筆者が教える、「絶対NGな返礼品を見極めるポイント」と具体的なおすすめの返礼品5選を紹介する。
>>『ふるさと納税サイト「中の人」が教える、返礼品選び「
おすすめ返礼品(1)
島根県の井上しょうゆ・味噌
◆島根県奥出雲町の「《井上醤油》しょうゆ彩り・味噌詰合せ」(寄附金額1万3000円)
まず、紹介するのは島根県奥出雲町の「井上醤油 しょうゆ彩り・味噌詰め合わせ」だ。中国山地の山間にある町で150年以上続く老舗が手掛ける醤油や味噌は、江戸時代末期より醸造蔵に棲みついた微生物の力を頼りに、長い時間かけて造られたこだわりの逸品だ。
同町で作られているブランド米「仁田米」の米麹をはじめ、全ての原料は島根県産を中心に厳選しており、料理好きの寄附者から支持される。以下の3商品のセットが特に人気だ。
・一般的な醤油よりも大豆を20%多く使った、香り高い濃口醤油(720ml×2本)
・自家製甘酒を仕込みに利用し、優しい甘みが広がる薄口醤油(720ml×1本)
・自家製の麹を大豆の3倍の量で仕込んで醸造した米味噌(500g×2個)
濃口醤油は、風味がポイントとなる魚や野菜の煮物向け。薄口醤油は甘みを生かした煮しめや卵焼き向け。旨味が濃厚な米味噌も含め、料理に合わせて違いを楽しめるのは、グルメな自炊派には最高の調味料セットといえよう。
寄附金額も1万3000円とさほど高くないため、初めてふるさと納税を行う方にもおすすめだ。ただ、発送には2~3カ月かかるため、受け取り日には注意が必要。常温便で届き時間指定はできるため、うまく調整するようにしよう。