「社長」第一主義と
「社員」第一主義を両立させるには

 会社は、社長が贅沢をしたり、暴利をむさぼるために存在するのではありません。
 利益を出すのは、雇用を守るためです。

 会社は、「社員が人生の喜びを知り、成長する舞台」なのですから、理念やビジョンは、社員の幸せに直結すべきです。
 日本レーザーのクレドは、「社長第一主義であり、社員第一主義」です。
 クレドは、社長が社員に対して、「こういう経営をする」と約束したものです。

 一方、社員にとっては、「このように働く」という約束です。
 すなわち、就業規則が「働く条件の契約」であるならば、クレドは「働き方の契約」と言えます。

 日本レーザーのクレドが、他社の経営理念と大きく違うのは「2つ」。
●「会社は、社員の雇用と成長の機会を守るために存在している」
●「会社は、社員を幸せにするために存在している」
 と明言している点です。

 社長第一主義で社員第一主義という考え方は、従来の欧米では成り立ちません。
 欧米では、資本家と労働者は対立するのが前提だからです。

 ですが私は、「経営者と雇用者は対立するものではなく、理念を共有する関係である」と考えています。