自宅や公園など希望の場所までトレーナーが出向いて、トレーニングのサポートをしてくれる会員制の訪問型フィットネスサービス「ワズ・フィットネス」が、30~40代の男女を中心に利用者を増やしている。
グループトレーニングは2人以上で、「メタボ対策」「シェイプ&ビューティ」「ストレス解消」「運動不足解消」「スキルアップ(ゴルフ)」などの目的とトレーニング時間を選んで申し込める。
たとえば、集合住宅の共有スペースで行われる入居者向けのイベントや、運動不足の年配の夫婦が、公園での散歩に帯同してほしいという要望にも応える。運営するワズ(東京都港区)の鈴木淳社長は、「日々の散歩も、どうすれば効率的かつ効果的な“運動”になるかというアドバイスができる」と言う。
完全個人指導のパーソナルトレーニングは、体力評価やどういう目的で体を動かしたいのかという動機や目標を話し合ったうえで、バランスボールを使ったり、自分の体の重さを活用した自重トレーニングなどを組み合わせ、一人ひとりに合ったプログラムを作成する。3カ月に1度、体力年齢がわかる体力測定サービス(無料)も実施する。
グループトレーニングのみなら、一般会員登録(入会金、月会費無料)で利用でき、利用料は2人で60分なら6000円。1人当たりにすると3000円だ。参加人数が増え、6人で60分(1万円)なら、1666円/1人と手軽にサービスが受けられる。パーソナルトレーニングとグループトレーニングが利用できるプレミアム会員(入会金1万500円、月会費3150円)は、パーソナルトレーニングの訪問指導料が1回60分で7350円(延長30分ごとに2750円)だ。
いずれも健康維持のために運動をしたいという気持ちはもっているものの、仕事や日々の家事で忙しく、フィットネスクラブなどに定期的に通い続けられないという声は少なくない。従来のフィットネス事業は設備投資が重く、訪問型のビジネスモデルにすることで初期投資のコストが小さくなるなどの利点もあるが、「都合のよい時間と場所にトレーナーが来るという利便性を提供することで、運動の継続をサポートするねらいがある」と鈴木社長。実際、なかなか外出できない子育て中の主婦層や、仕事が多忙なビジネスウーマン、ビジネスマンがコアなユーザーになっている。
現在は、ヨガやピラティス、自重トレーニングなどの専門知識をもつ10人のトレーナーが登録しており、東京の渋谷区や世田谷区、中央区など9区を対象にサービスを提供している。今後、トレーナーの数を増やしながら対象エリアを広げていく予定だ。
昨今は、日本マクドナルドが東京世田谷の店舗でデリバリーサービスをスタートしたニュースが話題になったこは記憶に新しいが、高齢社会やセルフメディケーションの浸透で、H&BCにわる企業や医療サービスなどがデリバリーサービスに目を向ける動きが広がるかもしれない。
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