最も基本的な対策は
力一杯寝てみること

 自分が「疲れている」と感じた時の、最も基本的な対策は、「力一杯、寝る」ことだ。

 仕事を流しながら、時にほどほどに力を抜いて、少しずつ疲労のレベルを下げるのは、自分の働き方と身体について熟知した(かなり年寄りに近い)ベテランサラリーマンの技だ。若者には、十年早い。若者が、若いにもかかわらず疲れたのなら、愚直に、そして十二分に寝てみるべきなのだ。

 例えば、通常6時間睡眠で大丈夫だと思っているのなら、10時間くらい床にいてみるといい。スマホやパソコンを見るような中途半端な休憩はよくない。本当にしたい何かが見つかるまで、じっと床の中にいて自分を見つめるのが、不器用に見えても、案外問題解決の早道だ。

 多くの場合、これで、当面の疲労については、問題が解決する。たぶん、疲れた読者の7~8割くらいは、これでいいはずだ。

 しかし、それでも若い身体に疲労感が残っているとすると、それは、働き方を根本的に考え直した方がいいというサインである可能性が高い。その場合は、もう少し深刻に考え直そう。

 だが、もっとよくありそうで真に問題なのは、「そもそも、十二分に寝る時間なんて与えられていない」という状況に陥っている場合だろう。この場合は、どうしたらいいのか。

 たとえば、「何でもいいから、普通の働き方がしたい」と思っているとすると、疲れが深化して判断力が低下する段階に入っているのかもしれない。自分がしたいことの中身を思い浮かべることができないにもかかわらず、「普通の」と言うのは人間らしく頭が働いていない状態だ。

 このレベルまで疲れている場合は、仮病でもいいから仕事を休んで、自分の心身と対話する時間を持つべきだ。

 ごまかしてでも休んでみると、一つ有益なことが分かる。あなたがいなくても、世界と仕事は案外無事に回って行くということだ。ここで大事なのは、「自分がいなくてもいいのはヤバイ」と焦らないことだ。あなた以外の誰であっても、「いなくても、何とかなる」のが普通なのだ。あなたは、あなたが働こうという気になった時に、そこでプラスになる何かを提供できれば、それで十分なのだ。