(M.Kasai,et.al.,(2003).Effect of dietary medium-and long-chain triacylglycerolis(MLCT)on accumulateon of body in healthy humans Asia pacific J Clin Nutr.12(2).151-160
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 4つのグラフを注意深く見ていくと、B)中鎖脂肪酸グループのほうが数値の減少が顕著ではありますが、A)サラダ油グループでも各項目の数値が十分に下がっているのがわかるはずです。

 近藤氏は、このグラフを示しながら、こういって笑いました。
「3食を規則正しくとるだけでも、実は数値が十分に改善されるんですよ。要は、おやつや夜食などの間食をやめるだけでよかったのです」

 この実験で設定していたのは、1日の摂取カロリーとしては標準的な2200キロカロリー。近藤氏は、いくら栄養バランスに気を配っても、これだけの量をとればAグループの数値は変化しないだろうと思っていたといいます。
「適正体重に戻すにはもっとカロリー制限する必要があると思っていたので、この結果は驚きでした。しっかり食べてもやせられるわけですから、ひもじい思いをして食事制限する必要はないのかもしれません」

 つまり、不規則なサイクルで食事したり、ストレスや気分にまかせて間食することこそが、ダイエットを妨げるいちばんの問題点。食事のリズムを整えていくだけで、脂質や糖質を過剰に制限したり、フルーツだけなど単一の食材だけで空腹と闘ったり、ストイックになることが強いられるつらいダイエットを選択しなくてもいいのです。

 こう考えると、ダイエットはそれほど難しくはないのかもしれません。