「VUCA時代」に問われる総務の奥行
前回、今は何が起こるか分からない「VUCA時代」と記した。総務は、何が飛んでくるか分からない、その球を受け止め対処しなければならない。未知との遭遇が日常茶飯事の時代となっている。その準備をどうしたら良いのだろうか? 何がくるか分からない球を打ち返す準備とは?
何が来るか分からない中で、総務自身で準備できることは限られてくる。人数も限界があり、目の前の仕事もある。何より、これからくる未知との遭遇に対処しようにも、その方向感すら分からない。出たとこ勝負の感がぬぐえない。「VUCA時代」に問われる、総務の対応力の奥深さをどう担保するのか。
そこで問われるのが、外部ブレーンの拡充度合いである。サプライヤー、ベンダー、専門家、士業、等々。その道のプロフェッショナルと、どれだけネットワークがあるかが問われてくる。ここではそれらを総称してビジネス・パートナー(以下、BPと記す)として、その関係性について記していく。
「Know How」から「Know Who」の時代へ
先に記した未知との遭遇。この対処の仕方はBPの活用で対応するのだ。総務自身でなにもかも知識を得ようとするのではなく(Know How)、知っている人を知っておくのである(Know Who)。この分野であれは、A社、この分野であればBさん。困った時にすぐに助けを呼ぶ相手をネットワークしておく。
BPはプロである。時代の変化に合わせて自らを進化させているはず。そのBPの進化を活用するのだ。逆に言えば、プロであるBPを見つけておかなければならない。そして、良好な関係性を保持しておかないといけない。「Know Who」の時代、このWhoの見つけ方、見分け方、関係性の構築の仕方が重要となる。
まずは見つけ方。これは積極的に外部に出る、営業を受ける、紹介を受けることである。外部に出るとは、展示会やフェアに参加することである。新しいサービスや商材、仕組は、Webで自ら探すことは難しい。関係するキーワードがそもそも頭にないからである。外部での出会いで発見するのである。