会社組織では
部下からは「嫌われる勇気」を持て

安藤広大さんの『伸びる会社は「これ」をやらない!』(すばる舎)が好評発売中。224ページ、1620円(税込み)

 会社組織においても同じことが言える。例えば、あなたが課長だったとする。上司に部長がいて複数人の部下がいる。「目標達成のために部下に厳しく指導する」という行動をとった時に、部長はあなたに「利益」を認識する可能性が高いが、部下は「利益」を認識せず、むしろ、「嫌な上司」として嫌うことも多いだろう。

 この時、あなたはどちらからかは「嫌われる勇気」を持たなければいけない。先ほどのAさん、Bさん同様、双方の「利益」が相反するからだ。そして、営利集団であり、あなたの役割が規定されている会社においては、どちらに対して「嫌われる勇気」を持たなければいけないのかは明らかである。

 それは、もちろん部下だ。なぜなら、あなたは会社に勤めている以上、給料という形で「利益」を得ており、会社全体の目標に貢献しているという「利益」を会社に認識させる責任があり、それを評価するのはあくまでも上司だからである。そして、ここで補足をすると、もちろん部下に嫌われる勇気を持つというのは、部下の事をどうでも良いと言ってる訳ではない。未来の部下の成長や、チームの勝利を考えた時に、「今」、嫌われる勇気が時には必要だということだ。

 このため、繰り返しになるが、時には「嫌われる勇気」を持つことも重要だ。「利益」を与えたい人に「利益」を与えることができなくなり、自らが「利益」を獲得することができなくなるからだ。

 しかし、「自己評価だけで完結する嫌われる勇気」はあまりにも危険だ。あなたに利益を認識する人がいなくなり、あなたも利益を得続けることができなくなる。あくまでも。他者評価の中で生きていることを前提とした「嫌われる勇気」を持つことが大切なのだ。